どんな食事が太りやすい?[血糖値 測ってみた]
- 固体より液体が2倍以上 太りやすい
- 「隠れ糖質」は成分表で確かめる
- カーボファーストはデブのもと
血糖を左右するのは糖質です。そして、太りやすい食事には糖質が多く含まれています。
ここでもう一度、血糖値のグラフを見ましょう▼
まるでジェットコースター。食事のたびに乱高下しています。
この日、何を食べて血糖値が変わったのか気になりませんか?
食事メニューは、以下の通りです。
「興味ないね…」という方は、そのまま進んでください。
かんたん和定食
メニュー
白ご飯120g、納豆1パック、ゆで卵1つ、みそ汁、コーヒー(ブラック)200ml
糖質の合計
白ご飯(42.7g)+納豆(5.4g)+ゆで卵(0.2)+みそ汁(2.7g)+コーヒー(0.7g)=51.7g
※およその数値で計算
※昼食以降は、合計のみを算出
考察
一般的な朝食を目指しました。血糖グラフを見ると、ゆるやかに上下しているのがわかります▼
納豆を代表に、副食を加えたことが効果的だったようです。
納豆は腸活でも活躍するので、ぜひメニューに加えてくださいね。
白ご飯だけを食べた時のグラフとの比較▼
例えば「朝は菓子パンだけ」や「おやつでコーラがぶのみ」という人は、知らないうちに血糖スパイクになっている可能性があります。
また病院や施設で提供される糖質制限食の糖質量は「1食20~40g、間食10g、1日70~130g以下」なので、白ご飯は70~80gほどが妥当なようです。
ちなみに白ご飯の一般的な量は茶碗1杯が約150gなので、4/18の120gは比較的に少なめです。
からあげ定食
メニュー
白ご飯120g、からあげ、かぼちゃの煮つけ、アスパラガスとオリーブのサラダ
糖質の合計
およそ95.9g
考察
いかにも健康そうなメニューですが、えげつない糖質量ですね。
糖質10g以下のお昼ご飯との比較▼
グラフにはっきりと差が出ていますね。ポイントは数値の急上昇です。
4/18はまるでジェットコースターのよう。数値が170mg/dlまで跳ね上がった後に落ちています。対して5/22は安定しています。78~86mg/dlの範囲です。
また、4/18はお米が少なめでも合計の糖質は95.9gと高いので、結果的に血糖スパイクに近い数値が出たようです。
それでも穏やかに血糖が落ちているのは、アスパラガスの食物繊維やかぼちゃのレジスタントスターチの影響と考えます。
あなたが普段食べるメニューと比べて、いかがですか?
実は気づかないうちに、糖質を摂りすぎているかもしれませんよ。
たっぷりおかずの和定食
メニュー
白ご飯120g、ホッケ(蒸し)、ゆで卵、サラダ、きのこのすまし汁
糖質の合計
およそ47.8g
考察
4/18の食事の内、夕食の血糖値が一番安定しているようです。
糖質量は朝食と大差ありません。しかし血糖値は夕食のほうが比較的ゆるやかです▼
数値と線グラフがずれてしまいました。ごめんなさい。
グラフを見ると夕食のほうが、正常値の70~110mg/dl範囲でゆっくりと上下しています。
血糖が安定している理由は、たんぱく質や脂質、野菜の量を大幅に増やしたためと考えます。
ちなみにサラダの味付けは、オリーブオイル、岩塩、レモン汁だけです。
少し古い研究ですが、パンとオリーブオイルの組み合わせが血糖値をゆるやかにすることも明らかになっています。
固形物vs液体[やっぱりコーラは太りやすい]
食品の中でも固形物と液体、どちらが太りやすいでしょう?答えは液体です。
消化が早い食品は、太りやすいと考えてください。
例えば、お米やイモは固形物。消化に時間がかかるので、血糖値が比較的ゆるやかです。対してコーラは液体。食道→胃→小腸への消化プロセスも断然早いので、いわゆる血糖スパイクが起こりやすいと考えられます。
なので糖質の量が同じくらいでも、固形物より液体が太りやすいわけです。
コーラ 200mlで測定した血糖データは こちらからごらんになれます。
アイスクリームは?
太ります。
ほっぺた溶けちゃうほど美味しいのは分かります。しかし「溶けちゃう」のが問題です。
口で溶けて液体になるなら、当然 消化も早いので太りやすい食品です。アイスは固形物のようですが、液体と考えるのが妥当です。
おかゆは?
肥えます。
ただし、緊急時のエネルギー補給と考えれば、おかゆのように吸収の早い糖質は優秀です。例えば体調が悪い時、短時間の激しい運動をする時、ここぞという時に食べると無類の効果があります。
私はここまで糖質を悪者扱いしてきました。しかし、栄養面で考えれば非常に優れているのも間違いありません。栄養に善悪は無いのです。
菓子パンは?
デブの元です。
確かに菓子パンは固形物です。しかしお忘れですか?「在庫(糖質)があまって太る」ことを。
もしコンビニで手が伸びたら、商品の裏にある成分表示をご覧ください。「糖質〇〇g」と書かれている部分は要チェックです。
多くの菓子パンは30~50gほどの糖質が含まれているので、ほぼ確実にエネルギーの在庫はあふれてしまいます。
ちなみに、最近流行のロカボでは「1食で摂取する糖質量を20~40gにする」ことを推奨しています。参考にしてください。
「隠れ糖質」で じわじわ太る
お菓子やジュースは太りやすい←これは誰もが納得できますよね。なら「きんぴらごぼうも太りやすい」と言われたら、あなたは信じますか?
確かにごぼうは体に良い食品です。しかし、きんぴらごぼうには砂糖やみりんを使います。どちらも糖質です。
実際にきんぴらごぼうを食べて血糖測定したデータは、こちらでご覧になれます。
隠れ糖質は、あなたが思っているよりも沢山あります。
では、どうやって見つけたらいいのでしょう?
例えばスポーツドリンク
いかにも健康そうな食品でも、まずは疑ってかかることが大切です。
血糖測定してみた▼
1時間ほどで血糖が落ちています。吸収スピードだけを見れば、コーラと同程度ですね。
もしあなたが「糖質はひかえめに…」と考えるなら、成分表をチェックしてください。そして第一に糖質が何g含まれているか?次に原材料に砂糖や果糖ブドウ糖(吸収の早い糖質)が含まれているか?を確認してみましょう。
同じジュースなら、野菜ジュースや透明なジュースも隠れ糖質ですね。
糖質は「意識してひかえる」が丁度良い
「何を食べたら良いんだ…」と悲しむ必要はありません。
あなたは、どうやっても糖質を口にしてしまうからです。
思い出してください。野菜にも糖質は含まれています。
近頃の野菜は、昔に比べて甘いですよね?TVリポーターが「んー!甘い!そのままでも食べちゃえます!」と言うくらいです。本気で糖質をゼロにするなら、何も食べないくらいしか対処法がありません。
しかしヒトは食べなきゃ生きていけないので、多少の糖質は必要経費と考えるのが無難です。
おまけ:太りやすい食べ方は「カーボファースト」
「美味しい物は先に食べる!」というあなた。危険です。ご存じと思いますが、痩せたいから野菜を先に食べるべジファーストは本当なので。
べジファーストが痩せるのには、明らかな理由・根拠があります。
カーボファーストより、べジファースト。
基本にして頂点の、最強の食事法です。
※最近ではカーボラスト(糖質を最後に食べる)という言葉も生まれました。
さて、太りやすい食材と食べ方は分かりましたか?
一人でも多くの人の参考になれば、嬉しく思います。
最後のページまでご覧ください。
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